血液透析患者第Ⅲ相比較臨床試験1,2)– セベラマー塩酸塩無作為化非盲検実薬対照比較試験:非劣性試験 –
- 血清リン濃度
- 目標値達成率(血清リン濃度)
- 補正血清カルシウム濃度
- 血清intact-PTH濃度
- 重炭酸イオン濃度
- 副作用
血清リン濃度の推移と変化量(主要評価項目)
最終評価時の血清リン濃度におけるセベラマー塩酸塩群に対するピートル群の調整済み※1平均の差[95%信頼区間]は-0.34mg/dL[-0.63, -0.05:p=0.020(0週時の血清リン濃度を共変量とした共分散分析)]であり、セベラマー塩酸塩に対するピートルの非劣性が検証されました。
【試験概要】
- 目的
- 高リン血症を有する血液透析患者を対象に、ピートルを12週間投与したときの有効性についてセベラマー塩酸塩に対する非劣性の検証および安全性の比較を行う。
- 対象
- 高リン血症を有する血液透析中の慢性腎不全患者213例(PPS※3:192例)
- 方法
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3週間の観察期間(washout期間)後、ピートルチュアブル錠(750~3,000mg/日;250mg錠使用)またはセベラマー塩酸塩(3~9g/日;250mg錠使用)を1日3回、食直前に用量調整(2~8週)を行いながら、12週間経口投与した。
なお、用量調整は血清リン濃度(目標値:3.5~6.0mg/dL)および忍容性を勘案しながら以下の基準で行った。
・ピートル群:開始用量は750mg/日とし、1回の増減量は750mg/日
・セベラマー塩酸塩群:開始用量は3g/日または6g/日とし、1回の増減量は0.75g/日または1.5g/日 - 試験デザイン
- 無作為化非盲検実薬対照並行群間比較試験(セベラマー塩酸塩に対する非劣性検証試験)。
- 有効性評価項目
- 主要評価項目:血清リン濃度(推移、最終評価時における血清リン濃度、変化量、目標値〈3.5〜6.0mg/dL〉の達成率など)
副次評価項目:補正血清カルシウム濃度、血清intact-PTH濃度など - 安全性評価項目
- 副作用の発現状況、臨床検査(血液生化学的検査、重炭酸イオン濃度他)など
- 解析計画
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有効性に関する主要評価項目は血清リン濃度、主要評価変数は最終評価時における血清リン濃度とした。主要評価変数は、群を固定効果、0週時の血清リン濃度を共変量とした共分散分析を行い、対照薬に対する非劣性を検証した。群間差(ピートル群−セベラマー塩酸塩群)の調整済み平均とその両側95%信頼区間を算出した。非劣性マージンを1.0mg/dLとし、両側95%信頼区間上限が非劣性マージン以下の場合、非劣性が検証されたものとした。その他、血清リン濃度について、群ごとに各評価時期における測定値および0週時からの変化量の要約統計量(例数、平均値、SDなど)、目標値達成率を算出した。副次評価項目は、群ごとに各評価時期における測定値の要約統計量を算出した。また、1日平均投与量を算出した。
安全性について、副作用は治験薬投与以降に発現したものを解析対象とし、群ごとに発現件数、発現例数および発現率を、臨床検査は群ごとに各評価時期における測定値の要約統計量を求めた。