いまさら聞けない透析の基礎知識

いまさら聞けない透析の基礎知識

透析医療の基本知識についてお届けします。

  • 合併症① 心不全

    監修医師:奈良県立医科大学 腎臓内科学 鶴屋 和彦 先生

    透析患者さんはさまざまな合併症リスクを抱えていますが、なかでも心血管疾患は生命予後に関わる重要な合併症です。透析患者さんの死亡原因の2位は「心不全」(21.0%)で、5位の「脳血管障害」(5.4%)と6位の「心筋梗塞」(3.3%)を合わせると、約3割を心血管疾患が占めています(日本透析医学会「図説 わが国の慢性透析療法の現況[2022年12月31日現在]」)1)。

  • シャントトラブル⑤ 静脈高血圧、動静脈瘤

    監修医師:旭川赤十字病院 腎臓内科 小林 広学 先生

    シャントは患者さんの命綱ともいうことができます。長い透析生活の中でシャントのトラブルをできるだけ減らすことが、良好な予後やQOL の向上につながります。 今回は、静脈高血圧症、動静脈瘤について解説します。

  • シャントトラブル④ 感染

    監修医師:旭川赤十字病院 腎臓内科 小林 広学 先生

    シャント部が細菌などに感染すると、シャントの寿命が短くなってしまいます。感染リスクが最も高いのは長期留置カテーテル、次に人工血管内シャント(AVG)、自己血管内シャント(AVF)とされています1)。また、長期留置カテーテルやAVGの感染は難治性になりやすいため、とくに注意が必要です。

  • シャントトラブル③ 過剰血流

    監修医師:旭川赤十字病院 腎臓内科 小林 広学 先生

    シャント血液量が増え、循環動態の許容範囲を超える場合を過剰血流といいます。過剰血流を判断する基準値は、患者さんの状態にもよるため厳密なものはありませんが、一般的にシャント血流量が1,500〜2,000mL/分以上、もしくはシャント血流量を心拍出量で割ったFlow/COが30〜35%以上になると、循環器に過剰な負担がかかります。

  • シャントトラブル② スチール症候群

    監修医師:旭川赤十字病院 腎臓内科 小林 広学 先生

    スチール症候群とは、本来は末梢に供給される動脈血がシャント(アクセス静脈)に流入することによって起こる末梢循環障害・虚血症状で、手指に冷感やしびれ、疼痛などが現れます。発生リスクが高いのは、高齢者のほか、糖尿病や全身性エリテマトーデス(SLE)などのためにもともと末梢循環障害を持っている患者さん、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)を合併している患者さん、頻回のシャント造設手術により末梢動脈の血流量が低下している患者さんなどです。

  • シャントトラブル① シャント血管の狭窄・閉塞

    監修医師:小林 広学 先生 旭川赤十字病院 腎臓内科

    適正な透析を行う上でとても大切なシャントですが、さまざまな理由でトラブルが起こることがあります。とくに起こりやすいトラブルは、シャント血管の狭窄や閉塞、静脈高血圧、スチール症候群、動静脈瘤、過剰血流です。 今回は、発生頻度の高い狭窄と閉塞について解説します。

当社ウェブサイトでは、ご利用者の利便性向上と当社サービスの向上のためCookieを使用しています。また、当サイトの利用状況を把握するためにCookieを使用し、Google Analyticsと共有しています。Cookieによって個人情報を取得することはありません。Cookieの使用にご同意いただきますようお願いいたします。詳しくはこちら