■国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験10)
紹介する結果には承認された用法及び用量外のデータが含まれますが、承認時評価資料のため掲載します。
目的
日本人のアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出に対し、デクスラゾキサンを3日間連日静脈内投与したときの安全性、有効性及び薬物動態を検討した。
試験デザイン
多施設共同非盲検試験
対象
アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出患者2例
方法
投与1日目(発生から6時間以内)及び2日目(初回投与開始24時間後)はデクスラゾキサン1000mg/m2を、3日目(初回投与開始48時間後)は500mg/m2を1日1回、90分かけて3日間連日静脈内投与した。
ただし、腎機能障害を伴う患者(eGFR 40mL/min/1.73m2未満)※では、曝露量が増加する可能性があるため、投与量を通常の半量とした。
評価項目
1)安全性(評価期間:4週間)
・有害事象の発現状況
・副作用の発現状況
・臨床検査(血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査)
2)有効性(評価期間:12週間)
主要評価項目
・血管外漏出に対する外科的処置の有無
副次評価項目
・血管外漏出部位の症状
・血管外漏出に対する処置のためのがん治療スケジュールの遅延
3)薬物動態
・血漿中デクスラゾキサン濃度
6. 用法及び用量(一部抜粋)
紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。