分類
血管炎の分類
- ・CHCC2012分類に基づく血管炎の分類は、基本的にはCHCC1994分類を踏襲していますが、①カテゴリーと疾患の追加、②病名変更、③血管径の定義、④疾患定義の修正、⑤小型血管炎を2つのカテゴリーに分類、などの改訂が行われました。
- ・CHCC分類は「概念、定義、名称」に関する基準であり、病理組織学的検討を基本としています。
- ・大型血管炎は「大動脈とその主要分枝動脈ならびに伴走静脈がしばしば侵襲される血管炎」と定義されますが、中小動脈も同時に侵襲されることが多く、大型血管優位の炎症にならない場合もあります。
- ・中型血管炎は冠動脈や腎動脈など、「主要臓器動静脈とその第一分枝が優位に侵襲される血管炎」と定義されますが、大型、小型血管も同時に侵襲されることがあります。
- ・小型血管炎は日常、生検で評価対象となる血管、すなわち臓器内小動脈、細動脈、毛細血管、細静脈、静脈など、「小型血管が優位に侵される血管炎」と定義されます。本カテゴリーはさらに「ANCA関連血管炎」と「免疫複合体性小型血管炎」のサブカテゴリーに分けられます。
難治性腎疾患に関する調査研究班 丸山彰一、びまん性肺疾患に関する調査研究班 本間 栄:
診断と治療社 ANCA関連血管炎診療ガイドライン2017 p48-53, 2017