レクタブル2mg注腸フォーム14回 Q&A
「Q&A」は、医療関係者の皆様に向けて作成しています。
本内容は、製品の適正使用に関する参考情報であり、すべてのケースに当てはまるものではありません。また、国内で承認された効能効果・用法用量の範囲外の情報を含む場合がありますが、当社として推奨するものではありません。製品のご使用にあたっては、最新の電子添文をご確認ください。
「Q&A」のご利用によって、生じた結果につきましては、責任を負いかねますのでご了承ください。
※許可なく複写、複製、転掲、改変等を行うことはご遠慮ください。
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Q1.レクタブル2mg注腸フォーム14回は、1缶で何日分ですか?
本剤の用法及び用量は、「通常、成人には1回あたり1プッシュ(ブデソニドとして2mg)、1日2回直腸内に噴射する。」1)のため、1缶で7日分です。
※本剤は、1缶14回、安定した量の薬剤を噴射できるように、多めに薬剤が充填されています。そのため、14回噴射した後もある程度の薬剤が残るようになっています。14回使用したら、薬剤が残っていても新しい缶の使用に切替えてください2)。
参考資料:
1)電子添文
2)レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される方へ(患者用説明文書)
〔2023年8月改訂〕-
Q2.レクタブル2mg注腸フォーム14回は、使用前に毎回アルミ製容器を、手や脇の下で温めるのはなぜですか?
本剤は、容器が冷えていると、薬液の流動性が悪くお薬が出にくい場合や、ヘッドが押しにくい場合があるためです。
なお、高圧ガスを使用しているため、体温以外では温めないでください。<補足情報>
患者用説明文書には、以下の記載があります。参考資料:
レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される方へ(患者用説明文書)
〔2023年8月改訂〕-
Q3.レクタブル2mg注腸フォーム14回のアプリケーターを、肛門に挿入しにくい場合は、どうしたらよいですか?
アプリケーターに潤滑剤(ワセリン等)を塗ると、挿入しやすくなります1)。
なお、国内の開発臨床試験においては、全例にワセリンを提供していました。<補足情報>
患者用説明文書には、以下の記載があります1)。参考資料:
1) レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される方へ(患者用説明文書)
〔2023年8月改訂〕-
Q4.レクタブル2mg注腸フォーム14回のアプリケーターを、挿入しやすい姿勢はありますか?
立った姿勢で、片足をイスや洋式トイレにのせ、上半身を少し前に倒すとアプリケーターが挿入しやすくなります。
<補足情報>
患者指導冊子には、以下の記載があります。
※以下の姿勢での投与は避けてください。
参考資料:
レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される患者さんへ(患者指導冊子)
〔2023年8月改訂〕-
Q5.レクタブル2mg注腸フォーム14回が、投与できたかどうか確認する方法を教えてください。
泡(薬液)が肛門内に入った感覚は、個人差やその時の体調に左右されます。
投与できたかどうかは、使用後のアプリケーター内の泡の有無で、確認してください。参考資料:
レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される患者さんへ(患者指導冊子)
〔2023年8月改訂〕-
Q6.レクタブル2mg注腸フォーム14回と、併用禁忌または併用注意の薬剤を教えてください。
【併用禁忌】
本剤は、デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)と、併用禁忌です1,2)。
デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)OD錠25μg、同OD錠50μg(男性における夜間多尿による夜間頻尿)について、本剤を含む「副腎皮質ステロイド剤(注射剤、経口剤、吸入剤、注腸剤、坐剤)を投与中の患者」との併用により、低ナトリウム血症が発現するおそれがあるとの理由で併用禁忌とされたことから、レクタブル2mg注腸フォーム14回においても同剤は併用禁忌に該当します2)。【併用注意】
本剤は、主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝されるため、CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール、エリスロマイシン、シクロスポリン、コビシスタット等)は併用注意です1,2)。
これらの薬剤と併用した場合、CYP3A4による本剤の代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性があります1,2)。参考資料:
1)電子添文
2)インタビューフォーム
〔2023年8月改訂〕-
Q7.レクタブル2mg注腸フォーム14回は、グレープフルーツジュースとの相互作用はありますか?
本剤とグレープフルーツジュースは、併用注意です。
グレープフルーツジュースと併用した場合、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性があります。
発現機序の詳細は不明ですが、グレープフルーツジュースに含まれる成分が、本剤の代謝酵素のCYP3A4を抑制するためと考えられています。参考資料:
電子添文
〔2023年8月改訂〕-
Q8.レクタブル2mg注腸フォーム14回の泡(薬液)が、皮膚に付着した場合はどうしたらよいですか?
本剤には、接触性皮膚炎を誘発する可能性のあるセタノール並びにプロピレングリコールを含有することから、接触性皮膚炎誘発を防ぐため、腸管外へ漏出した場合には、速やかにふき取ってください。また、異常が認められた場合には、適切な処置を行ってください。
手指や目などに付着した場合は、速やかに水で洗い流してください。参考資料:
電子添文
〔2023年8月改訂〕-
Q9.レクタブル2mg注腸フォーム14回の保管で、注意することはありますか?
●アルミ製容器は、立てた状態で保管してください(倒して保管しないでください)。 ●室温(1~30℃)でキャップをつけた状態で保管してください。 ●小児の手の届かない所に保管してください。 ●高圧ガス(LPG)を使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ってください。 ・炎や火気の近くで使用しない ・高温にすると破裂の危険があるため、直射日光のあたる所や火気などの近くに置かない ・火の中に入れない
参考資料:
レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される方へ(患者用説明文書)
〔2023年8月改訂〕-
Q10.レクタブル2mg注腸フォーム14回は、なぜ容器を立てた状態で保管するのですか?
保存状態(正立・横倒し)によって、製剤の安定性試験で差が認められたため、より安定な正立状態での保管をお願いしています。なお、正立と横倒しで安定性が異なる理由は、不明です。
<補足情報>
本剤を正立状態で、紙箱に入れて30℃・75%RHで保存した結果、12ヶ月まで安定でした。一方、本剤を横倒し状態で、紙箱に入れて30℃・75%RHで12ヶ月保存した結果、類縁物質が規格を逸脱しました。参考資料:
インタビューフォーム
〔2023年8月改訂〕-
Q11.レクタブル2mg注腸フォーム14回を廃棄するときは、どうしたらよいですか?
【アルミ製容器の廃棄について】
・廃棄する前にまず、アルミ製容器に残った薬剤を、ティッシュや新聞紙等にできる限り出し切ってください。 なお、薬剤が飛び散ることや火災の恐れがあることからアルミ製容器に穴は開けないでください。 ※当製品は、1缶14回、安定した量の薬剤を噴射できるように、多めに薬剤が充填されています。 そのため、14回噴射した後も、ある程度の薬剤が残るようになっています。 ・その後は、お住まいの自治体のガス・スプレー缶の廃棄ルールに従って、捨ててください。【アプリケーターの廃棄について】
使用済みのアプリケーターは、廃棄用袋に入れて、各自治体のルールに従って、捨ててください。参考資料:
レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される方へ(患者用説明文書)
〔2023年8月改訂〕-
Q12.レクタブル2mg注腸フォーム14回のアプリケーターだけ提供してもらうことはできますか?
アプリケーターだけの提供はできません。
本剤は、アプリケーターの付属個数も含めた「製品設定(薬価設定)」になっています。
アプリケーターは、なくさないよう注意してください。参考資料:
レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される方へ(患者用説明文書)
〔2023年8月作成〕-
Q13.レクタブル2mg注腸フォーム14回の製剤改良について、改良点を教えてください。
改良を行ったのはヘッドとアプリケーターです。成分、内容量、保管方法、薬価、廃棄方法の変更はございません。
一部、使用上の注意点が変更になっていますので、詳細は患者指導冊子をご確認ください(Q.14 参照)。参考資料:
レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される患者さんへ(患者指導冊子)
〔2023年8月作成〕-
Q14.レクタブル2mg注腸フォーム14回の製剤改良品について、投与時の注意点を教えてください。
投与時にヘッド部分の押し込みが不十分な場合、泡(薬液)が容器から漏れる可能性があります。
ヘッド部分をしっかり深く押し込んでください(深く押し込んだ際にはヘッド部分よりカチッと音(感触)がします)。参考資料:
レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される方へ(患者用説明文書)
〔2023年8月作成〕