ベザトールSR錠 Q&A

「Q&A」は、医療関係者の皆様に向けて作成しています。
本内容は、製品の適正使用に関する参考情報であり、すべてのケースに当てはまるものではありません。また、国内で承認された効能効果・用法用量の範囲外の情報を含む場合がありますが、当社として推奨するものではありません。製品のご使用にあたっては、最新の電子添文をご確認ください。
「Q&A」のご利用によって、生じた結果につきましては、責任を負いかねますのでご了承ください。

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Q1.ベザトールSR錠は、1日1回400mgで投与してもよいですか?

 ベザトールSR錠は1日400mgを2回に分けて朝夕食後に投与してください1)

 高脂血症患者239例を対象に、ベザトールSR錠の至適用法用量を検討した試験では、1日1回夕食後200mg投与する群(BF200分1)、1日1回夕食後400mg投与する群(BF400分1)および1日2回朝夕食後各200mg投与する群(BF400分2)の3群で比較した結果、投与8週後の全般改善度、有用性においてBF400分2群は、他の投与群に比し有意差が認められ、血清総コレステロール15%の低下、トリグリセリド46%の低下、また、HDL-コレステロール43%の上昇が認められました。

 副作用発現率は、BF400分1群5.3%(4/75)、BF400分2群8.9%(7/79)、BF200分1群5.2%(4/77)でした。臨床症状の副作用は、BF400分1群は発疹、腹痛、口内炎が各1例、BF400分2群は右足・腰付け根の痛み、こむらがえりが各1例、BF200分1群は下痢が1例でした。臨床検査値異常の副作用は、BF400分1群は1例(CK上昇)、BF400分2群は6例(AST上昇、クレアチニン上昇が各1件、ALT上昇、LDH上昇が各2件、CK上昇が5件、重複あり)、BF200分1群は3例(AST上昇が1件、CK上昇が2件)でした2)3)4)

注)ベザトールSR錠の用法及び用量は、「通常、成人にはベザフィブラートとして1日400mgを2回に分けて朝夕食後に経口投与する。なお、腎機能障害を有する患者及び高齢者に対しては適宜減量すること。」です。

参考資料:
1)電子添文
2)承認時評価資料
3)中谷矩章ほか:臨床医薬,4(10),1779-1809,1988.
4)インタビューフォーム

〔2023年8月改訂〕

Q2.ベザトールSR錠の用法は食後投与ですが、食事の影響はありますか?

 健康性男性10名を対象に、ベザトールSR錠の血中薬物動態に及ぼす食事の影響を検討した結果、薬動力学的パラメータの値について絶食および非絶食の状態下における統計学的な有意差は認められませんでした。本試験において、自覚症状および他覚所見共に何ら異常は認められませんでした。
 なお、空腹時投与における有効性・安全性を検討したデータはありません。

絶食および非絶食状態でベザトールSR錠服用後の薬動力学的パラメータ
 

注) ベザトールSR錠の用法及び用量は、「通常、成人にはベザフィブラートとして1日400mgを2回に分けて朝夕食後に経口投与する。なお、腎機能障害を有する患者及び高齢者に対しては適宜減量すること。」です。

参考資料:
承認申請資料

〔2023年8月改訂〕

Q3.ベザトールSR錠の胆石又はその既往歴の患者への投与に関する注意事項を教えてください。

 胆石又はその既往歴のある患者では、胆石の形成がみられることがあります。
 なお、その他の副作用として「胆石」が報告されています(頻度不明)。

参考資料:
電子添文

〔2023年8月作成〕

Q4.ベザトールSR錠はHMG-CoA還元酵素阻害薬と併用してもよいですか?

 腎機能検査値異常のある患者(人工透析患者(腹膜透析を含む)、腎不全などの重篤な腎疾患のある患者又は血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者を除く)では、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいので、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用してください。
 やむを得ず併用する場合には、ベザトールSR錠を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止してください。

参考資料:
電子添文

〔2023年8月改訂〕

Q5.ベザトールSR錠の副作用「横紋筋融解症」の症状や注意することを教えてください。

 ベザトールSR錠投与中に、筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行ってください。
 なお、人工透析患者(腹膜透析を含む)、腎不全などの重篤な腎疾患のある患者、血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者は横紋筋融解症があらわれやすいため、投与禁忌です。
 また、腎疾患のある患者(人工透析患者(腹膜透析を含む)、腎不全などの重篤な腎疾患のある患者又は血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者を除く)、血清クレアチニン値が1.5mg/dLを超える患者(人工透析患者(腹膜透析を含む)、腎不全などの重篤な腎疾患のある患者又は血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者を除く)は、横紋筋融解症があらわれることがあるため、注意が必要です。

参考資料:
電子添文

〔2023年8月改訂〕

Q6.ベザトールSR錠の副作用「横紋筋融解症」の発現頻度を教えてください。

 ベザトールSR錠による横紋筋融解症の発現頻度は不明です1)
 参考までに、ベザトールSR錠の使用成績調査では、筋・骨格系障害の副作用報告は12/9,022例(0.13%)、このうち横紋筋融解症として報告された副作用は2/9,022例(0.02%)でした2)

ベザトールSR錠による副作用発現状況

     筋・骨格系障害の発現件数
件数(%)

参考資料:
1)電子添文
2)インタビューフォーム

〔2023年8月改訂〕

Q7.ベザトールSR錠は分割・粉砕できますか?

 ベザトールSR錠は徐放錠ですので、分割・粉砕はできません。

参考資料:
電子添文

〔2023年8月改訂〕

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