![]()
月経(生理)の悩みは、女性同士でも具体的に比較しにくいものです。
市販薬やサプリメントで対処している患者さんの不調に、婦人科疾患が隠れていることも。
患者さんの行動パターンから婦人科疾患の可能性を疑い、適切に専門医へつなぐことは
薬剤師の大切な役割です。

監 修坂口 眞弓 先生 みどり薬局[東京都台東区蔵前]
「生理前だからイライラする」「生理2日目で立ち仕事がつらい」など、女性同士の集まりでは月経に関する不調が話題に上ることもあります。けれども、症状や不調についてはカジュアルに話せても、経血量やナプキンの交換頻度にまで踏み込むことはなかなかありません。
内閣府の調査※によると、日本人女性の約4人に3人が生理痛やだるさ、立ちくらみといった月経の悩みを抱えています。しかし、病院などで治療を受けている方は6.4%に過ぎません。一方で、市販薬やサプリメントで対処している方は34.8%、つまり3人に1人と多数を占めています。月経で悩んでいる多くの方が、婦人科受診ではなく市販薬やサプリメントでの対処を選んでいるという現状があります。
市販薬やサプリメントで一時的に不調をやり過ごせていれば、婦人科受診は選択肢に挙がりにくいものです。
「お腹が痛いけれど、鎮痛剤を飲めば我慢できる」「毎月つらいけど、女性だから仕方ない」「生理中は寝込んでるって友達も言っていたし、特別なことじゃない」。
―このような思い込みから、婦人科を受診するような状態ではないと考え、婦人科疾患の発見が遅れてしまうケースも考えられます。こうした状況で、市販薬やサプリメントを扱う薬剤師は、患者さんと専門医をつなぐ重要な立場にあります。
定期的に鉄剤や鉄サプリメントを服用している女性の中には、月経による貧血症状のある患者さんがいるかもしれません。
ナプキンを頻繁に替えなければいけない、昼間でも夜用ナプキンが必要といった経血量が多い状態は「過多月経」と呼ばれ、貧血の症状があらわれやすいです。過多月経は子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科疾患が原因である場合もあり、早期の診断と治療が大切です。
婦人科以外の診療科から定期的に鉄剤を処方されている、鉄サプリメントを購入されているような方には、「経血の量が多すぎることも貧血の原因の1つと言われています。もし心当たりがあれば、一度婦人科へ行って相談をしてくださいね」と声かけをします。
同様に、市販薬で生理痛に対処している方にも、婦人科疾患が隠れている可能性があります。

市販薬・サプリメントを購入する方には、どこまで踏み込んだ情報提供を行うか検討が必要です。まず、患者さんの様子を確認します。
患者さんが話したくなさそうであれば、「いつでもご相談ください」という声かけにとどめます。この一言だけでも、患者さんがご自身の月経について振り返るきっかけになります。
月経についてくわしい情報提供を行うときには、プライバシーに十分な配慮を行います。以下のような工夫が考えられます。
月経の悩みは毎月のものだからこそ、早期発見と治療がQOLに大きく影響します。例えば、貧血では肌トラブル、抜け毛、爪のもろさといった外見に影響する症状があらわれることもあります。女性にとって、外見の変化は大きな悩みの種です。婦人科を受診することで貧血への対処ができれば、心身の悩みを軽減する手助けになるかもしれません。
患者さんから自発的に相談がなくても、「もしかしたら毎月悩んでいるのでは」とアンテナを張り、婦人科受診へそっと背中を押してあげることが大切です。
月経や婦人科疾患を扱うWebサイトには、一般の方に向けた情報が充実しているものも多くあります。キッセイ薬品工業が運営するWebサイト「女性のためのヘルスナビ be loving」は、女性の健康を支えるパートナーとして情報を発信しています。本Webサイトの「初めての婦人科受診ガイド」は、婦人科受診に対する不安を軽減するために診察の流れや検査の内容をご紹介するコンテンツです。関連リーフレットのお渡しやWebサイトの紹介だけでも、患者さんにとって婦人科受診を考えるサポートになるのではないでしょうか。

当社ウェブサイトでは、ご利用者の利便性向上と当社サービスの向上のためCookieを使用しています。また、当サイトの利用状況を把握するためにCookieを使用し、Google Analyticsと共有しています。Cookieによって個人情報を取得することはありません。Cookieの使用にご同意いただきますようお願いいたします。詳しくはこちら