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デジタル化に伴い、さまざまな方法で患者さんが医療情報を入手できるようになりました。
なかには信頼性の低い情報に惑わされるケースも。
正しい医療情報への導き方について、改めて考えます。

監 修坂口 眞弓 先生 みどり薬局[東京都台東区蔵前]
インターネットやSNSなど、一般の方が医療について調べやすくなった現代。最近では、AIに医療相談をする方も増えています。
東京都の調査では、回答の55.3%がインターネットから、20.3%がSNSから医療情報を入手していました※1。
また、総務省の国民向けアンケート調査では、2.7%がAIに医療相談をしていました。既に利用している方を含め、医療相談にAIを利用しても良いと考える方は約60%に上ります(図)※2。
患者さんが気軽に病気や薬について調べられるようになった一方で、情報の選別が必要になりました。患者さんだけでは、信頼できる情報を見極めることが難しい現状があります。
医療情報について情報収集をする際、必要な視点を患者さんにお伝えするポイントは次の3点です。
信頼できる情報源かまず、情報源を確認します。Webページのドメインが“.go.jp”であれば日本の政府機関、“.ac.jp”であれば日本の高等教育機関(大学など)が発信している情報です。
患者さんには、厚生労働省や大学など、信頼できる公的機関から直接情報を確認するよう助言します。
同時に、AIは事実と異なることをもっともらしく回答する(ハルシネーション)場合が多々あることを説明し、必ず情報の裏付けをとるよう助言します。
情報に偏りがないかメリット(治療の有効性など)ばかりが強調されていないか確認します。
患者さんには、メリットだけでなくデメリット(副作用など)についても記載されているかを確認するよう助言します。
誇大表現がないか臨床試験で検証された治療法でも、対象者全員に効果があるという保証はできません。医療は絶対に効果のある治療を保証するものではなく、必ず不確実性を伴います。
患者さんには、これらを説明したうえで「絶対」「確実」などの誇大な表現を用いている記事やコンテンツに注意するよう助言します。
最後に必ず、迷ったら身近な医療従事者に気軽に相談することを助言します。医療従事者は、それぞれの患者さんの病態や症状に合わせて、専門的な知見を踏まえながらアドバイスをしていることをしっかりお伝えします。

「お気軽にご相談ください」と言っても、患者さんとしては処方箋がないと薬局に入りにくい、忙しそうで遠慮してしまうという気持ちもあるかもしれません。
薬局・薬剤師が患者さんにとって相談しやすい存在となるため、次のような工夫ができます。
どなたでも立ち寄りやすいようバリアフリー化を進め、無料の健康測定器を備えます。
定期的に健康相談のイベントを開催することも効果的です。
薬剤師へ声をかけやすいようなカウンターの配置を行います。
また、患者さんから見える場所では忙しさを表に出さず、落ち着いた印象を与えるよう努めます。
患者さんのプライバシーに配慮し、パーテーションなどで区切られた相談スペースを設けます。
他の方に会話が聞こえにくいよう、BGMを流すことも効果的です。
薬局へ足を運びにくい患者さんも気軽に相談できるよう、アプリなどを利用したオンライン相談システムを充実させます。
従来型のコミュニケーションだけでなく、デジタル技術を効果的に活用し、患者さんにとって身近な存在であるよう努めます。時代の変化に対応しながら、安全で信頼できる医療を提供し続けることが、我々の使命です。
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