年齢を重ねるにつれて増えていく尿に関するお悩み。
「きっと年齢のせい…」とあきらめたまま、辛い思いをしている人は少なくありません。
そのような患者さんへ薬剤師ができる支援について考えます。
監 修坂口 眞弓 先生 みどり薬局[東京都台東区蔵前]
夜間、排尿のために何度も起きてしまう、急な尿意を感じて場合によっては漏らしてしまうなど、受診が必要だと思われる症状があり未治療の場合には、泌尿器科またはかかりつけのクリニックの医師に相談することをすすめます。 あきらめていたり恥ずかしさを感じて受診を先送りしたりしている患者さんには、やさしく背中を押してあげることが患者さんの力になります。
加えて、自宅で自分のペースで気軽に取り組むことのできる「尿活トレーニング」について提案することもよいと考えます。「尿活※」とは、筋肉の力を取り戻すことによって、尿トラブルの予防・改善を図る生活の工夫です。全身運動を組み合わせることで、生活習慣病の予防にも役立ちます。
https://www.kissei.co.jp/urine/activities/training.html
具体的な方法を分かりやすく解説した動画コンテンツがWebサイトに公開されています。
ほかの患者さんから少し離れたところで、患者さんが小声で話したら、同じくらいの声の大きさに調整したり、プライバシーが確保されている投薬カウンターに誘導するなど、「配慮してくれている」と感じてもらえるような対応を心がけます。
尿活トレーニングについて前向きな反応が得られたら、「次回、やってみた感想や効果をぜひ教えてくださいね」と声かけを行い、実践を促します。尿活トレーニングは継続することで効果が得られます。短時間でもよいので、毎日行うことが大切です。「朝起きたときや夜寝る前など、自分の取り組みやすいタイミングを決めておくと習慣化しやすいですよ」とアドバイスし、どのタイミングなら続けられそうか、1日何回ならできそうかを一緒に考えます。そうすることで患者さんのモチベーションアップが期待できます。
次に来局したときには受診状況の確認や「体操はいかがでしたか?」と声かけし、続けていたら「頑張っていますね」、効果が出ているようなら一緒によろこぶなど共感の気持ちを示します。できていなくても、今後はどうしていきたいかをともに考え、常に患者さんの味方であるという姿勢をみせることが大切です。
「尿活トレーニング」のひとつに「骨盤底筋体操」があります。 「骨盤底筋」とは、骨盤の底に位置する筋肉群です。膀胱や子宮や直腸などをハンモックのように支えています。
出産や加齢の影響で骨盤底筋の力が低下すると、咳やくしゃみ、運動などで腹圧がかかった時に尿もれが起こりやすくなります。軽い尿もれをしてしまうという患者さんに関しては、骨盤底筋のトレーニングで改善が期待できます。
実践研修排尿機能検査(日本泌尿器科学会、日本排尿機能学会、日本老年泌尿器科学会、
排尿機能検査士制度委員会編集,ブラックウェルパブリッシング,2007年)
骨盤底筋体操など9種類のトレーニングを動画で分かりやすくご紹介しています。動画をご覧いただきながらトレーニングを繰り返し実践することができますので、患者さんにもぜひご紹介ください。
監修:順天堂大学大学院医学研究科 泌尿器外科学 教授 堀江 重郎 先生
キッセイ薬品のコーポレートサイト(https://www.kissei.co.jp/)より
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