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薬剤師のためのお役立ちcolumn

地域の人々に頼られる薬局を目指してさまざまな活動にご尽力されている
みどり薬局(東京都台東区蔵前)の坂口眞弓先生と田中みずき先生に、
それぞれの患者さんに合わせた服薬指導・声かけ・支援のポイントについて伺いました。

今回のテーマ乳幼児の保護者への服薬支援

  • 「いつもの自然な笑顔でお子さんに服薬させてください」と伝える
  • ひとつの方法にこだわらずに、さまざまな方法を試してもらう
  • 年齢に応じた「服薬意義の伝え方」をアドバイスする

「いつもの自然な笑顔でお子さんに服薬させてください」と伝える

 お子さんがなかなか薬を飲んでくれないことで困っている保護者は少なくありません。保護者が固い表情でおそるおそる 服薬させることでお子さんも不安になり、より警戒してしまう原因となります。まずは「いつもの自然な笑顔でお子さんに 服薬させてください」と伝えます。あらかじめ保護者自身が薬の味を知ることは有用であると考え、当薬局では味に対する 情報にも重きを置いて提供しています。

ひとつの方法にこだわらずに、
さまざまな方法を試してもらう

 どんなことにも言えることですが、兄弟姉妹であっても効果的な方法が違うことはよくあります。服薬させる場合も同じですとお伝えし、さまざまな方法を試してもらうようにしています。
 水または白湯で服薬させるのが原則ですが、市販の服薬補助用品を用いたり、飲み物や食べ物に混ぜて服薬させたりする場合もあります。製剤の特性上、余計に苦みが増してしまう薬剤などもあるので、必要な情報は必ず伝えます。加えて、自身の経験も含めたアドバイスを行っています。
 舌の上ではなく頬の内側に置くイメージで成功する場合もありますし、かわいい容器やお菓子などのちょっとしたご褒美が助けになる場合もあります。

年齢に応じた「服薬意義の伝え方」をアドバイスする

 年齢が上がって理解力が高まれば、特に先天性疾患やアレルギーなどのあるお子さんについては「なぜ服薬しなければならないのか」を伝えてもらうことも大切です。薬剤師が直接、お子さんに説明する場合もありますが、その機会は少なく、できることも限られています。
 お子さんからの大きな信頼を得ている保護者が時間をかけて伝えていくのが最善であり、お子さんへのわかりやすい伝え方を保護者にアドバイスすることも薬剤師の務めのひとつです。

イラスト

PROFILE

坂口 眞弓 先生
坂口 眞弓先生
慶應義塾大学薬学部(元共立薬科大学)を卒業後、東京大学医学部附属病院薬剤部勤務を経て、1984年よりみどり薬局(東京都台東区蔵前)代表。博士(薬学)。東京薬科大学 客員教授/日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会 理事 など
田中 みずき 先生
田中 みずき先生
慶應義塾大学薬学部(元共立薬科大学)を卒業後、東京大学医学部附属病院薬剤部で約20年勤務されたのち、2019年よりみどり薬局へ。日本在宅ケアアライアンス「食支援」委員会 委員

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